神に選ばれた人々 そのしもべアブラハムの子孫よ、 その選ばれた者であるヤコブの子らよ、 主のなされたくすしきみわざと、 その奇跡と、そのみ口のさばきとを心にとめよ。 <詩篇105:5、6> 私たちが良く知っている、聖書に出てくる預言者、王、勇者たちは大勢いるが、彼らを助けるために選ばれた、女性たちのことはあまり知らない。 女性たちの名前が聖書に出てくるとびっくりしてどんな人だったかと見直すこともある。 時には人々に見下げられ、価値のないものと侮られるが、聖書に出てくる女性は神に選ばれた者である。 創世記38章にタマルという女性の話がある。ヤコブの息子ユダの長男に嫁ぎはしたものの子が生まれないままに彼は死んでしまった。 タマルは次男によって子孫を残さないといけないのだが、次男オナンは、生まれてくる子が、自分の子として扱われないことが不服で、タマルが身ごもることがないようにした。 息子二人が死んだのはタマルのせいだと思い、ユダは三男が成人するまでといって、タマルを嫁がせなかった。 そのため義父であるユダの子をもうけようと画策したタマルの知恵は、今の私たちにとっては驚きのほかないが、神に選ばれた者は用いられ、神のご計画に沿って成功する。 かくしてタマルの名は聖書に記されるのである。 「彼女はユダによってみごもった。」 <創世記38:18下【口語訳】> 「こうしてタマルはユダのために子を宿した。」 <創世記38:18下【新改訳2017】> ユダによって身ごもったのか、ユダのために身ごもったのかは大きな違いである。新改訳2017では、ユダによってではなく、ユダのためにと訳されている。 確かにイエス・キリストの系図(マタイ福音書1:1~16)を繋ぐタマルの名は、「ユダのために身ごもった」ことが神の御心であったとわかる。 私たちは世界の中で見れば取るに足りない、小さなものであるけれども、神の御心に添った生き方をするならば、神に選ばれた者として、天にその名が記されるのである。 タマルの名が新約聖書の最初に載ったように、イエスを信じる者は、天国で真っ先に神に名を呼ばれるものとされる。ハレルヤ! ヤコブの11番目の息子ヨセフは、子供の頃は鼻持ちならない高慢な男の子に見えたであろう。夢の話は現実の世界の兄たちの心を嫉妬の上に、さらに殺したいほどの悪感情を上乗せした。 しかし、当のヨセフは、そのようなことは夢にも思ってないのである。ヨセフのいいところは何があっても卑屈にならないところだ。 自分の心が卑屈になって、自分で自分を苦しめることがないようにいつも笑おう。とにかく喜んでいよう。自分を自虐的に見ることはやめよう。 神に選ばれた者は失敗しても、何かの競争で負けても、そのことが必ず祝福に繋がり、神の恵みへと変えられることを知っている。 ヨセフは、長そでの美しい上着をヤコブに着せてもらった。父に愛されるヨセフに兄たちは当然嫉妬する。次にヨセフは自分が見た夢を偉そうに語るが、そのことで、また兄たちに憎まれる。 父に頼まれ、羊の群れを連れてまわる兄たちを一生懸命探しに行き、やっとの思いで見つける。しかし、その場で兄たちに殺されそうになる。一命はとりとめるが、通りがかった隊商に売られて、エジプトに連れられて行く。 エジプトで売られたところのご主人に、ヨセフは家の管理を任せられるようになった。ヨセフは、いつでもどこでも主と一緒だったので、行く先々で祝福されたのだ。 ヨセフは体格もよく、美男であった。そのためか、御主人の妻に目をつけられ誘惑された。ヨセフは誘惑に見向きもしなかったが、無実の罪で牢獄に入れられてしまった。 最悪のように見えるこの牢獄の中で、ヨセフはまた、神の祝福を受けるのである。 獄屋番は彼の手にゆだねた事はいっさい顧みなかった。主がヨセフと共におられたからである。主は彼のなす事を栄えさせられた。 <創世記39:23> 主はいつもヨセフと共におられた。「悪いことが起こるのでは」と、恐れるのでなく、悪いことが起こっても、そこに主の祝福があり、良いことに変えられるのだということをヨセフは私たちに教えてくれる。(た) #
by mitiru-takae
| 2024-11-09 20:30
| 満ちる
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11/10の礼拝
今後の行事
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by mitiru-takae
| 2024-11-09 20:28
| おしらせ
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砂漠の夢 先々週は、石を枕にして寝たヤコブの夢の話だった。天から降りる階段を天使たちが上り下りしていた夢である。兄弟たちとの雑談で「宇宙に階段を伸ばせればいいね」などと話していたのを思い出す。 月や火星に高速エレベーター、またはエスカレーター、いやいや階段で月まで登っていけるとしたら、宇宙の景色は素晴らしいだろう。 ヤコブにヨセフが誕生した。 4人もいる妻のうち、一番愛するラケルが初めて授かった子供であったためか、ヤコブはヨセフを偏愛したのである。このことが10人の兄たちの嫉妬、憎悪を引き起こす火種になったのは言うまでもない。 父ヤコブがベテルで夢を見たように、ヨセフも夢を見る人であった。この夢が、兄たちの憎悪をさらに駆り立ててしまったのである。 わたしたちが畑の中で束を結わえていたとき、わたしの束が起きて立つと、あなたがたの束がまわりにきて、わたしの束を拝みました」。 <創世記37:7> ヨセフはまた一つの夢を見て、それを兄弟たちに語って言った、「わたしはまた夢を見ました。日と月と十一の星とがわたしを拝みました」。 <創世記37:9> 彼はこれを父と兄弟たちに語ったので、父は彼をとがめて言った、「あなたが見たその夢はどういうのか。ほんとうにわたしとあなたの母と、兄弟たちとが行って地に伏し、あなたを拝むのか」。 兄弟たちは彼をねたんだ。しかし父はこの言葉を心にとめた。 <創世記37:10、11> 兄たちは父の羊の群れを飼っていた。ある時父ヤコブは、兄たちや羊の群れの消息を知るためヨセフを遣わした。一行はドタンという10kmほども先の所まで行っていたのだ。 ヨセフは父の言いつけを守り、なんとしても兄たちを探さなければと、必死で追いかけたに違いない。そしてついに兄たちを見つけたのであった。 ヨセフが彼らに近づかないうちに、彼らははるかにヨセフを見て、これを殺そうと計り、互に言った、「あの夢見る者がやって来る。さあ、彼を殺して穴に投げ入れ、悪い獣が彼を食ったと言おう。そして彼の夢がどうなるか見よう」。 <創世記37:18~20> ヨセフの見た夢は、兄たちの心を傷つけていた。父ヤコブは神の摂理を思い、心にとめたのであったが、兄たちはそうではなかった。 やがてヨセフは、兄たちによってミデアンびとの商人に銀20シケルで売られ、エジプトに連れていかれたのである。 「悪い獣にかみ砕かれたのだ」と、ヨセフのことを聞いたヤコブは、「黄泉のわが子のもとへ行こう」と泣くほどの悲しみであった。 さて、かのミデアンびとらはエジプトでパロの役人、侍衛長ポテパルにヨセフを売った。 <創世記37:36> 兄たちの悪だくみは成功したように見えた。 彼らは「彼の夢がどうなるか見よう」と言ったが、まさか、夢の通りになるとは思ってもみなかった。私たちはこの物語を知っているので、どうなるのかわかっているが、ヨセフの兄たちは知るはずもない。 同じように私たちの知らないことも、神は全てご存じなのである。 あなたはしえたげをなし、み手のわざを捨て、 悪人の計画を照すことを良しとされるのか。 <ヨブ10:3> ヨブ記をみると、ヨブの言った言葉(ヨブ10:3)は、私たちをうなずかせる。確かに神は悪人の計画のほうを応援しているようだ。サタンのやりたい放題のように見える。文句の一つも言いたくなるのだ。 わたしは自分の命をいとう。わたしは自分の嘆きを包まず言いあらわし、 わが魂の苦しみによって語ろう。 <ヨブ10:1> 「私は自分の命をいとう」この「厭う」という言葉には、「嫌う」という意味のほかに「大事にする、かばう」というまるで反対のような意味がある。 ヨブは神に愛されていることを気が付いていなかった。まだまだ生きたかったし、神はどうしてわたしの言うことを聞いてくれないのかと思っていたのだ。 ヨセフも、兄たちを恨み、文句を言うのかなと思うところだが、ヨセフは何も言わなかった。 主がヨセフと共におられたからである。(た)
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by mitiru-takae
| 2024-11-02 20:52
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