この世の旅路を終えて わたしは戦いをりっぱに戦いぬき、走るべき行程を走りつくし、信仰を守りとおした。<第二テモテ4:7> 「あなたは今の会社を退職した後はどうするのですか?」 いつか来る時、それは定年の時。 このように、世の中で生きて行くということは、いつか来る決断を迫られる時や、覚悟の時と言うか、新しく踏み出さねばならない時が何度か到来するものだ。 まだH兄の帰天が心から抜けやらぬ、7月3日主日礼拝の日の夜、突然の知らせが入った。 弟のえりやからだ。 「病院から『Yさん(弟の奥様)の呼吸が変わった。来てください』との連絡が入った。病院に行く。祈って下さい。」 しばらくしてまたスマホのベルが鳴る。 「何とか持ち直したようだ。」 しかし、その後も心肺停止から蘇生を試みること何度か……。 「本人がきついだろう」 「もう・・・・そっと見届けよう」 このような、やり取りは本当に現場の者にしかわからない緊迫感と切なさ、無力さを経験するのだろうと察して余りある。 全力を尽くしてくださることに心から感謝である。 後日、召天式での弟の喪主あいさつはまるで証しのようだったが、その中で、彼はこう語った。 「この時妻は、もう少しここで生きようか、それとも天に帰ろうかと、何度も行ったり来たりしたのだろう」と。 弟の奥様(以降、Y姉と書く)は翌日(月曜日)には、今の入院先から一時帰宅の予定であった。 だが、日曜日の夜10時21分に天に帰って行った。 誰が見ても「夫婦共によく戦い抜いた。Y姉は走るべき行程を走りつくした」と言うであろう。 Y姉の天の国への凱旋である。主を誉めよ。(た) 教会での前夜式、召天式 愛する人たち、互いに愛し合いましょう。愛は神から出るもので、愛する者は皆、神から生まれた者であり、神を知っているからです。<第一ヨハネ4:7> 最近は、教会で式をすることがなかったので、改めて、教会での式の素晴らしさ、賛美の美しさ(上手と言う意味ではない)は、やはり格別であった。 実は前夜式、召天式を行う両日は、台風が大分を直撃するコースをとっていて、弱い台風といえども、雨風は式に足を運ぶのを妨げる要因となりつつあった。 ところが台風は、長崎に上陸した後、さらに弱まって温帯低気圧と化し、雨も上がってしまった。 気温もあまり上がらないままに、涼しい二日間であった。 Y姉、祝福されているね、としか言いようがない。 因みに二日間が過ぎた次の日は蒸し暑く、夜は雨であった。主を誉めよ。 Y姉の写真を何枚か、持ってきていた弟であったが、なんといっても遺影としてかざったY姉の写真の趣のある事と言ったら、思わずため息が出るくらいであった。 自分の妻をこれほど魅力的に写せるものだろうか、どうかすると、照れてしまいそうだ。 48歳の時ということであったが、薄緑の服も若々しい素敵な写真であった。 神は地上の一夫婦を通して、ご自身の愛の一端を見せてくださる。 最後の最後まで、相手を思いやる心、それは天に帰るギリギリの時まで、「生きようか、帰ろうか…」と慮(おもんぱか)るのであろうか、弟の証しを聞いて、そのように感じた。 私にとっては身内の帰天であったということもあって、感慨深い前夜式、召天式であった。主を誉めよ。(た)
by mitiru-takae
| 2022-07-09 22:31
| 満ちる
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