〔ペンテコステ礼拝〕 睡蓮とメダカ だから、ああ、すべて人をさばく者よ。あなたには弁解の余地がない。あなたは、他人をさばくことによって、自分自身を罪に定めている。さばくあなたも、同じことを行っているからである。<ローマ2:1> もう6年くらい前になるだろうか。私の一番下の妹が「母の日のお祝い」に毎年シャクヤクを送ってくれるのだが、この年は睡蓮を植えるための鉢セットを別に送ってくれた。 鉢にメダカも入れ、後に肥料を入れなおし植え替えたりもし、毎年、花を楽しませてもらったものだ。 ところが昨年ごろから小さな葉が出るくらいで、花は咲かなくなってしまった。今年は、メダカもいなくなってしまった。 睡蓮とメダカの共存する鉢の中は、小さな世界であるが、彼らにとっては自分たちの生きる場所で互いにいい環境であったのだと思う。 この鉢の中で、メダカが「睡蓮さんは所せましと葉を広げているが、私たちの泳ぐ場所が少ないよ」とか言ったりしたとする。 すると睡蓮はきれいな花を咲かせていたが、少しずつ葉が枯れ始めてきた。とうとう花も枯れて、葉の枯れてしまった鉢の中の水は、もうメダカが棲めないほどに濁ってしまった。 また、夏の暑い日差しをよけるところもなくなってしまった。 睡蓮はメダカの言ったことに自分が悪かったんだと思い込んだのか、生きる望みを失ったのかもしれない。 睡蓮を裁いたメダカはというと、自分の住む場所をなくしてしまったのだ。 こんな話をするとメダカを悪者にしてしまったようでかわいそうにも思えるが、私たちもこのメダカのように、身勝手な思いから人を傷つけてしまうことがある。 ああ、このような事を行う者どもをさばきながら、しかも自ら同じことを行う人よ。あなたは、神のさばきをのがれうると思うのか。 それとも、神の慈愛があなたを悔改めに導くことも知らないで、その慈愛と忍耐と寛容との富を軽んじるのか。<ローマ2:3~4> 私たちが犯してしまう罪が深ければ深いほど、神の愛はより深くなるのだろうか。 果たして神の裁きは、私たちがその慈愛と忍耐と寛容を受けるためにあるのか。 いや、そんなことは決してない。 神の愛を受けるために罪を重ねるのは愚の骨頂だし、神の導きを受けるために、神の御心を軽んじるのも、神を恐れない者のすることだ。 しおれた花と、メダカをすくい上げて、他の鉢に肥料を入れて睡蓮を植え替え、メダカをそっと水の中に移してやる。 メダカには、そんなことは分からないかもしれないが、手間暇をかけて、忍耐と寛容をもって、全てをもとの良い環境に戻すというのは大変なことである。 しかし、私たちの神は、メダカが睡蓮を裁いた時も、両方共が死にそうになった時も、助ける機会を待っていた。まさに神のなさる事には時がある。 そのように、罪を犯した私たちを救いに導くため神は、イエス・キリストをこの世に送ってくださった。忍耐と寛容をもってだ。 神は、私たちが神を信じ委ねて生きることを願ってくださっている。 放蕩息子の父が、彼が家を出ていったときも、帰って来た時も、変わらぬ愛をもって彼を迎えるのと同じように、神の愛は初めから終わりまで変わることがない。 律法主義者のように、心がかたくなになってしまっている放蕩息子の兄に対しても、父の(神の)慈愛は変わらない。 兄は自分の律法によって自らを裁いてしまっているのである。 弟と同じように、父は忍耐と寛容をもって、兄が自分の愛に目覚めてくれるのを待っている。 その時は、またまた大宴会が開かれること間違いなしである。 私たちも、メダカたちのように、自分で作った世界に生きているわけではない。 全てのことを管理して、備えてくださっている創造者がいることを覚え、心から感謝しよう。 今日はペンテコステの記念礼拝だ。 世界を私たちのために備えてくださっただけでなく、私たちの心の中に住んでくださる主をほめたたえて、全身全霊、聖霊に満たされ祈ろう。(た)
by mitiru-takae
| 2022-06-04 22:07
| 満ちる
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