No.324 暗黒の中から叫ぶ祈り 2019.1.13

暗黒の中から叫ぶ祈り

そして彼らはヨナを取って海に投げ入れた。すると海の荒れるのがやんだ。
そこで人々は大いに主を恐れ、犠牲を主にささげて、誓願を立てた。
主は大いなる魚を備えて、ヨナをのませられた。ヨナは三日三夜その魚の腹の中にいた。<ヨナ1:15~17>

 ピノキオというお話を聞いたことがあると思います。
 旧約聖書に書かれているヨナ書にでてくるお話によく似ているところがあります。

 それは大きな魚にのまれて、その魚のおなかの中で過ごすというところです。
 ピノキオ(ピノッキオの冒険【イタリアの作家・カルロ・コッローディの児童文学】)のお話は、このヨナ書の一部を参考にしたのでしょうか。

 キリスト教的にも、色々な教えが含まれていたり、社会風刺がちょっときついとか、結構私たちが知っているより、大人向けのお話かもしれません。
 それにしても嘘をつくと鼻がのびるなどとても面白いお話で、原作を読んでみたいなとも思ってしまいますネ。

 ヨナ書はイエス様がお生まれになるまだ前の時代のものです。「3日間お魚のおなかの中にいた」というのも、なんだか、イエス様の死んで黄泉に下った期間と同じですし、イエス様自身、このヨナについて言及していますね。

すると、彼らに答えて言われた、「邪悪で不義な時代は、しるしを求める。しかし、預言者ヨナのしるしのほかには、なんのしるしも与えられないであろう。<マタイ12:39>

 イエス様は私たちの罪のために、十字架にかかり、黄泉に下り、死と黄泉に打ち勝ってよみがえられました。
 そして天に上り、父なる神のすべての権威をもち、聖霊様を私たち一人一人に送って下さったのです。
 これ以上の私たちに与えられるしるしはこの世にはありません。

 私たち人間の救いのために、この世のすべてのものが、神によって用意されました。

 私たちが生きているうちには、戦争や、貧困、病気や悲しみ、色々なつらいことも介入してきただろうと思いますが、しかし、私たちの勝利は約束されています。

 ヨナは魚のおなかの中で祈っています。

ヨナは魚の腹の中からその神、主に祈って、
言った、「わたしは悩みのうちから主に呼ばわると、主はわたしに答えられた。わたしが陰府の腹の中から叫ぶと、あなたはわたしの声を聞かれた<ヨナ2:1、2>

わが魂がわたしのうちに弱っているとき、わたしは主をおぼえ、わたしの祈はあなたに至り、あなたの聖なる宮に達した。<ヨナ2:7>

しかしわたしは感謝の声をもって、あなたに犠牲をささげ、わたしの誓いをはたす。救は主にある」。
主は魚にお命じになったので、魚はヨナを陸に吐き出した。<ヨナ2:9、10>

 ヨナもおなかの中で、へとへとに弱りはて、黄泉の腹というくらいですから、大変な罪責の思いや、魂の暗黒を体験していたのだと思います。
 でもここで、ヨナは「救いは主にある」と告白するに至るわけです。

 祈り、それは、「悩みのうちから主を呼ぶ、黄泉の腹から主に叫ぶ」です。

 そして自分の弱さを知る中で、主を覚えて祈ると、祈りは主に至り、それは聖とされていき、聖なる宮に達する―――と、いうのです。

 ヨナは感謝し、礼拝します。
 主との約束を果たすと誓います。
 それは私たちも同じです。
 すると、魚の口は開いて、光の世界に出るのです。(た)
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by mitiru-takae | 2019-01-31 23:01 | 満ちる | Comments(0)
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