信 仰 ひとたびは死にし身も 讃美歌532番 1.一度(ひとたび)は死にし身も 主によりて今生きぬ 御栄(みさか)えの輝きに 罪の雲 消えにけり (折り返し) 昼となく、夜となく、主の愛に守られて いつか主に結ばれつ 世にはなき交わりよ 2.主の受けぬ試みも 主の知らぬ悲しみも 現世(うつしよ)にあらじかし いずこにも御跡(みあと)見ゆ 3.昼となく、夜となく、主はともにましませば 癒(いや)されぬ病(やまい)なく 幸(さち)ならぬ禍(まが)もなし 父(釘宮義人牧師)はこの讃美歌がとても好きでした。 母が入院中、また施設にあずかってもらっていた時、よく父は、母のそばで、この讃美歌をうたっていました。 何時だったか、母が入院していた時、二人で病室のベッドの横で讃美歌をうたった時のことです。 ぽつんと「孝枝、禍(まが)も幸なんだね」といいました。何度か聞いたことがあることばでした。 この讃美歌の歌詞については、何度も何度も聞いたと思うのです。 目と目で見つめ合うことくらいしかできない、ベッドの上の母を前に、私たちには何も言わないが、父の心は少し寂しかったのかな?と思いました。 しかし違うのです。 「幸なんだよ」 「禍(不幸を起こす原因、災難、悪い事柄)は幸なんだよ」 というのです。 父は、「今幸せだ」と言って母に向き合いながら「わっはっは」と笑いました。 「主が私と共にいてくださるということが、最高の幸せなんだ。禍(まが)だろうと、幸だろうと、天地が崩れ落ちようと、幸いなんだよ」 (もちろん反論はあります。具合の悪いのは自分ではないので…笑・・・しかし多分、父自身が病で倒れていても、同じことを言ったと思います) まるで禅宗のお坊さんかと思わせるような、父の「ことば」は不思議にストンと心に落ちます。この時私は「父の信仰は本物なんだわ」と再度思わせられるのです。 わたしのために人々があなたがたをののしり、また迫害し、あなたがたに対し偽って様々の悪口を言う時には、あなたがたは、さいわいである。 <マタイ5:11> 耳から入ってくる「ことば」を、心の食べ物だとします。 迫害のうわさや、さまざまな悪口という食べ物は、私たちの心を病気にします。 しかし、それは私たちがそう思っているだけで、聖書は「幸い」と言っています。 この時、実はこの「幸い」は条件付きなのです。 「私(イエス様)のために」、「義のために」、迫害を受けたり、悪口を言われたりしたときという条件です。つまり、イエス様が共にいなければ、「禍」はやはり「禍」です。「毒」は「毒」のままなのです。 悪を善に変え、罪を義に変える、また毒を薬に変えるのは、私たちを愛してくださる全能の父なる神のなさる業です。 このお方に従うならば、この試練の多い世の中でも、幸せに生きることができるのです。「悪いおとずれ」が来ても、恐れず、「良きおとずれ」を、見出すことができるのです。 イエス様を信じぬくと、イエス様の信仰を通して働くものを見ることになります。 私の座っていた場所でなく、イエス様が座っておられる場所に、気が付くと、移動しているのです。視座そのものが変えられているのです。
by mitiru-takae
| 2017-09-30 23:01
| 満ちる
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