義認、聖化、栄化
しかし主を待ち望む者は新たなる力を得、わしのように翼をはって、のぼることができる。走っても疲れることなく、歩いても弱ることはない。 <イザヤ書40:31> 天国では、きっと「自由なクリスチャン」を謳歌しているんだろうなあと、ほくそえみながら父を思う。この召天一周年を迎え、時の経ったことを改めて思います。今は足も疲れず、仰向けに寝ても丸まった背中は痛まず、ただ主を賛美していることでしょう。 最近は「そうか、父は死んだんだなあ」と思うようになってきました。文集の最後のページの二人の写真を見ながら、「もう戻ってこない肉」に少しばかり寂しさを感じています。 父の信仰の2本柱として、信仰による義認、生きている内住のイエス・キリスト、があげられると思います。父の「信仰によってのみ義(正しい、罪を認めない)とされる」という信仰は、徹底したものでした。何があっても私は神に義とされて生きている、という生き方がそのまま見えていました。また、たとえ自分がイエス様から外れかかってもイエス様は決して私を離れず見捨てない、だから大丈夫!という自分の内から外れることのないイエス様を、心から信頼して生きていたと思います。 それにしても、義認、聖化、栄化と変えられていくんだといつも言っていた父の聖化の部分をちょっとだけ眉をひそめて苦笑いしていたことがありました。「凡聖」のことです。 自分の口で自分を聖いなどと、よくも言えたものだと、今だからいえますが(笑)、当時は、ヒンシュクものだと、90歳の老人だからこそ許せるよ、というくらいに高飛車に見ていたくらいです(反省)。 しかし、そういわざるを得ない、そうとしか言いようのない己の霊性に目覚めていたであろう父の「凡聖(平凡だが聖い)」を、今やっと理解することができるのです。肉がなくなって、初めて本当に見えてきた父の霊性、人格がまことに聖化されているものだとわかってきたからです。 天国では、今、イエス様の臨在の中で栄化されていってるんだなと、もしかすると、こんどは「凡栄」などと言っているのではないかな、とか考えていますと、喜んでいる父の顔が目に浮かび、思わず笑ってしまいます。 私たちも肉の部分を取り除くと霊の姿が見えてくるのだと思えます。周りの人々に接する時、出来る限りこの目で見ている肉の部分を透かして、その人の霊性、人格そのものを見せていただけるように、自分の霊の目をイエス様によって訓練していただき成長させていただきたいですね。聖霊様によってそれは確かに可能なことです。 何を見ても、誰を見ても、みな一つの思い、みな一つの愛で結ばれていて、一瞬にしてみんなの心がわかる。イエス様のお心の中に居ることがわかる、そのような栄光のキリストの体の中で生きている、これこそ天国であり、私たちはその前味を知ることさえ出来る素晴らしい特権をいただいています。「凡聖」の父を思いだし、私もそれを目指して行こうと、父の「凡聖」を感謝しています。
by mitiru-takae
| 2013-10-21 09:51
| 満ちる
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